家が査定価格よりも高く売れた場合と安く売却してしまった差

家の売却時には、査定価格と実際に売れた「成約価格」に差が出る事はよくある事です。

その差が「上がった時」と「下がった時」の事例を見ていけば、自ずとどんな時に物件価格が上がったり下がったりするのかは見えてきます。

査定価格より家が高く売れた人

成約価格が上がる時には、主に「エリア的な問題」と「周辺競合環境」が大きいです。その上で「室内環境」も加味されるようなイメージです。

具体的には以下のような物件が、成約価格が上がるパターンの物件、つまり査定価格より高く売れる物件です。

  1. 周辺で「開発」がありエリア的価値が上がった
  2. 駅の改装、運行状況の変更があり利便性が高まった
  3. インフラ整備が起こり、利便性が高まった
  4. 周辺に価格の高い物件が供給された
  5. 周辺の競合物件が全くなくなった
  6. 室内の使い方が良い
このような要因で資産価値が上がり、成約価格が上がる事が多いです。

上記1~3に関しては開発や街の整備によって「利便性」が向上しています。特に、交通利便性の向上は不動産価値が上がる要素としては、最も大きい要素であると言っても過言でありません。

また、4~5は周辺競合環境の変化です。自分の売却する物件の希少性が上がったり、相対的に価格が安く見えたりした時に成約価格は上がりやすいです。

開発や街の整備があったときは家が高く売れる

不動産価格が最も大きく上昇する時には、街の再開発があった時です。

開発の規模が大規模であるほど資産価値が上がる傾向にあります。

開発の種類も色々ありますが、資産価値が向上する大きな要因としては「交通利便性」と「商業利便性」の工場です。

1つ目の交通利便性は、例えば「新駅の誕生」や「ホームの改装・改築」または「運転ダイヤの見直し(本数が増える)」などの時です。

新駅が開発されれば駅距離が縮まる可能性もありますし、新しい路線を利用出来る可能性もあります。

また、ホームが改築されて駅が使いやすくなったり、運転ダイヤが見直されたりすれば、電車の本数が増え混雑率の緩和等にも繋がります。

ダイヤの見直しは本数だけでなく、例えば「急行停車駅になった」などの時にも利便性は大きく向上します。

電車以外の道路部分のインフラ整備などもエリア価値に影響を与えます。

例えば、電車が地下化されて踏切がなくなったり、逆に道路が立体化されて信号がなくなったりした時です。渋滞も緩和されますし、踏切や信号待ちのストレスもなくなります。

再開発や街の整備が今後行われる場所を特定する事は難しいです。

しかし、どの街にも「マスタープラン」という街の再開発プランがあります。このマスタープランは、大抵の地区では行政のホームページに公開しているので、住宅の売却時には必ずチェックしておくようにしましょう。

周辺競合環境の変化で相場価格が左右される

家を売る時には周辺環境は非常に大事な要素になります。

なぜなら、中古住宅を探している人は、ほぼ間違いなく新築・中古の周辺物件をチェックしているからです。

そのため、周辺物件が高く売り出されて相場価格が上がっている時や、逆に周辺に売り出し物件がなく自分の家しか売却していない時には価格が上がりやすいです。

例えば、築5年~15年の中古マンションの相場価格が、坪170万円程度のエリアで売却を検討しているとします。その時に、周辺で100戸を超える新築マンションが坪220万円で売り出されていたら、自分のマンションは相対的にかなり安く見えます。

仮に、同じ70㎡の部屋でも新築マンションは約4,660万円です。そのような状況の時に、中古マンションを相場価格以上の坪200万円で売りに出したとしても約4,200万円の売り出しになります。

このように、周辺に価格の高いマンションが供給されれば、エリア全体の相場を引き上げてくれるので、成約価格が高くなりやすいのです。

ただ注意しなければいけない点は、大量に住宅が供給されると、そもそもターゲットが少なくなってしまいます。そのため、高く売れる可能性が高いとは言え、「早期売却」を意識しなければいけません。

また、競合物件が全て売却され、自分の物件だけになった時にも成約価格は高くなりやすいです。

住宅を購入する時は「エリア」が一番大事です。そのため、そのエリアに自分の住宅しか売っていなければ、多少高くても買う人がいるからです。

ただし、このケースの場合も先ほどと同様、「早期売却」は意識しなければいけません。なぜなら、また中古物件が売り出されたときに、希少性はなくなるからです。

室内がきれいな物件は高く売れる

室内が綺麗に保たれているかどうかは、値下げ交渉に大きく響きます。

中古住宅を売却する時には、購入検討者から「値下げ交渉」が入るケースが多いです。その値下げ交渉の「理由」で多い理由が「室内の劣化状況」です。

つまり、逆に言うと室内の使い方が良く、比較的綺麗な状態を保てていれば、値下げ交渉に応じなくても売却出来る可能性が上がるという事です。

そのため、売却前には必ず清掃と補修を自分の出来る範囲で行いましょう。あまりに劣化や汚れが激しく、自分で掃除・補修しきれない場合には、専門業者の利用も考えるべきです。

査定価格より家が安く売れてしまった人

成約価格が下がる時には、先ほど説明したの「査定価格より家が高く売れた人」時と、逆の状況である事が多いです。

つまり、エリア的な価値が下がり、競合状況によって相場価格を下げられ時に成約価格は下がります。また、購入検討者から値引き交渉が入りやすい室内環境であるときにも成約価格は下がりやすいです。

具体的には、以下のような状況の時に成約価格は下がりやすい傾向があります。

  1. 同路線の5~6駅離れた場所が開発された
  2. 周辺に劣化した建物がある
  3. 相場価格以下の物件が供給されている
  4. 室内環境が悪い
  5. 値引き交渉が下手な営業マンである

このような要因で資産価値が下がり、成約価格が下がる事が多いです。

1~2に関しては周辺環境なので、この状況を自ら打破するのは困難です。そのため、なるべく「早期」売却する事をお勧めします。また、上記3~5に関しては、自分自身で気を付けていれば防げる点もあります。

周辺環境について

先ほど、開発が行われれば成約価格が上がると言いましたが、距離が近からず遠からずの場所(同路線5~6駅)で行われた開発は逆効果になる場合があります。なぜなら、そちらのエリアに人が集まってしまい、自分の物件のエリアに流入する人の数が減ってしまうからです。

また、周辺に劣化した建物がある場合にも、同じく自分の物件のエリアに流入する人が減ってしまいます。

そうなると、自分の家を買ってくれるターゲットが少なくなり、「需要」が減ってしまいます。需要が減ってしまうという事は、当然物件価格は下がりますので自ずと成約価格も下がるという事です。

競合・室内環境について

先ほどの「成約価格が上がる時」とは逆で、競合物件が極端に安い価格で供給されている時には、成約価格は下がりやすいです。

中古物件を見ている人は、必ずその安い物件を見ているので、相対的に自分の物件が高く見えてしまうからです。そういう場合には、その物件の売却が終わるまで広告活動を控えるなどの対策を打つ必要があります。

また、室内環境についても、値引き交渉が入る余地を相手に与えてしまいます。

更に、その値引き交渉に対応する営業マンの力が弱いと、無駄な値引きをしてしまう場合もあります。そのため、物件の査定時には、「NO」と言える強い意志と営業力を持っているかも確認しなくてはいけません。

だからこそ、不動産会社選びは家を売る時の大事な要素となるのです。

まとめ

このように、成約価格が下がる時には、ある程度売主側の努力で対策を立てる事ができます。

住宅は高額な商品のため、売却価格が100万円単位で変わる事も少なくないので、出来るだけ対策を立てましょう。