家を売る際の消費税について知っておくべき3つの注意点

家を売る時や買う時には消費税がかかる場合があります。

家は1,000万円単位の大きなお買い物なので、消費税がかかるかどうかで数十万円、数百万円金額が変わってきます。また、家を売る時に発生する諸費用も消費税がかかる項目があるので、理解しておかなくてはいけません。

不動産の種類と売主の種類について

注意点の1つめは、不動産の種類が土地か建物かによって消費税が課税されるかどうかが決まる事です。不動産の種類が土地であれば非課税で、建物ならは課税対象になります。土地の上に建物が建っていてもいなくても、土地の売買の時に消費税はかからないのです。

理由は、土地は消費されるのものではないため、資本の移転と考えられるからです。良く質問を受ける、「土地周りの売買」に関しての課税・非課税を以下にまとめました。

課税対象
  • 庭の樹木などの土地の定着物を独立して取引する時
  • 土地の造成や整地に関わる費用
  • 貸付期間が1ヵ月未満の土地の一時貸付
  • 施設の利用やサービスの提供を行う土地の貸付(テニスコートなど)
  • フェンスや区画の整備などを行っている場合の土地の貸付(駐車場利用の場合など)
このように、あくまで土地単体の売買以外は消費税がかかります。課税か非課税かの分かれ道は、そのモノ(もしくはサービス)が「消費」されるかどうかです。

非課税対象
  • 庭にある木や石などを土地と一緒に購入
  • 土地の上に存在する「借地権」や「地上権」などの権利
  • 土地の貸付

土地の貸付に関しては、課税・非課税が少々分かりにくいです。課税対象になる貸付に関しては、例えばテニスコートや駐車場など、目的がはっきりしており「土地」というより「サービス」を提供している貸付です。そのため、このような貸し付けは「消費されるモノ」と見なされて消費税がかかるのです。

一方、借地権や地上権、また単純な「土地」の貸付に関しては、その土地で「サービス」を提供しているワケではありません。あくまで、消費されない「土地」を単体で提供しているので消費税はかからないのです。

建物について

注意点の2つ目は建物の課税条件です。建物は原則消費税がかかりますが、売主が不動産会社・課税事業者か個人か、そして居住用か投資用かによって異なります。売主が不動会社・課税事業者であれば課税されますが、売主が個人であれば課税されません。

ただし、売主が個人であってもその建物が投資用の建物であれば、消費税はかかってきます。一般的な不動産の売買は、居住用不動産を個人間で売買する事が多いです。そのため、土地も建物も消費税がかからない事が多いのです。

また、投資用か居住用かを判断する基準は住民票の所在です。住民票がどのくらいの期間、その物件の住所にあったかで基本は判断されます。ただし、明らかに投資用物件の課税を免れるために住民票を移動した場合などはこの限りではありません。

そのような時は、実生活をキチンとしていたかなども調べられ、場合によっては住民票が長い期間その不動産の住所にあっても投資用と見なされる事があります。

※課税事業者は売上高によって決まります。詳細は以下のホームページをご覧ください。

参考 税義務の免除国税庁

家を売却する時の諸費用について

注意点の3つ目は家を売却する時の諸費用にも消費税がかかる項目がある事です。消費税がかかる諸費用は以下の通りになります。

  1. 仲介手数料
  2. 各手数料関係
  3. 登記関係費用(司法書士報酬料)
一番大きい金額になるのは上記①の仲介手数料です。

仲介手数料は税抜き物件価格によって、手数料率が異なります。例えば税抜き物件価格3,000万円の物件であれば「税抜き物件価格×3%+6万円」が手数料の上限になります。

この金額に消費税がかかってくるので、「(3,000万円×3%+6万円)×消費税1.08」という式になり、仲介手数料は1,036,800円となります。

仮に消費税の8%がかからなければ96万円なので、約7.7万円の差になってきます。

また上記②の通り、各手数料も消費税の対象です。

手数料関係は以下のように多岐に渡り、またそもそも手数料がかかるかどうかは、金融機関や不動産会社によります。家を売る時に事前に確認しておきましょう。

  1. 不動産会社に事務手数料などを支払う場合
  2. 金融機関に発行してもらう「抵当権抹消」に関する資料の作成費
  3. その他取次手数料など
稀に上記①のように不動産会社に事務作業を委任する場合があります。

例えば、引越しの手配や家具の処分などです。その依頼をした時に手数料が請求項目に入っていれば消費税がかかっています。また、金融機関が発行する抵当権抹消の資料作成費にも内税として消費税が加算されています。だた、いずれも数百円程度の消費税になります。

また登記関係を司法書士に委任した場合にも、司法書士報酬料には消費税が含まれています。司法書士報酬料は5万円前後が相場なので、現在の消費税8%だと4,000円前後の消費税になります。

※2016年9月執筆。記載の税率などは時期によって変動する場合があります。