不動産購入申込書の確認ポイントとキャンセル・ペナルティーについて

住宅を売買する時には、申込を行った後に売買契約を締結します。申込を行った後にキャンセルをされると、再度売却活動をしなければいけないので、非常に手間が掛かります。そのため、購入申込書はしっかりとした意思確認や資金確定を行う必要があるのです。

不動産購入者の意思と資金確定

購入申込を取得する時には、購入意思がきちんとあるかと、購入できるだけの資金があるかを確認しましょう。

そもそも購入申込書は法的な制限がありません。つまり、購入申込書に署名・捺印したものの、「キャンセルします」と言われたら、何のペナルティもなくキャンセルされてしまうのです。

しかし、購入申込書を貰った時点で、他の検討者がいくら「買いたい」と言っても、その方は二番手の扱いになってしまいます。二番手の扱いになるということは「現在申込者がいて、その方がキャンセルになったら連絡します」という状態の事です。

ただし、仮に申込キャンセルになり二番手の方に連絡をしたら、必ず「なぜキャンセルしたのだろう」と不安がってしまいます。そうすると二番手の方も購入を見合わせる事も多いのです。

また、不動産会社も広告活動を縮小し、契約手続きの準備に入ってしまうので、当然ながら集客も細ります。

仮に申込をキャンセルされてしまえば、再度チラシを刷り投函したり、ネット上に物件情報をアップしたりしなければいけません。手間もかかりますし、一度広告をダウンさせてから再度露出すると「売れ残り」感が出てしまうという大きなデメリットがあります。

また、購入資金も、原則固まってから申込を受けましょう。特に住宅ローンを組む時には、金融機関へ事前審査をして、その審査で承諾を得てから申込を取得する方法が良いです。

不動産会社の判断で「このプロフィールなら絶対に大丈夫」と思っていても、購入検討者も知らなかった「過去の延滞履歴」などがある場合があります。

契約日時について

申込の段階で必ず契約日時は決めておきましょう。契約日の日時だけでなく時間も明確に決めておかないと、手付金(詳細は後述します)の確認が出来ないからです。原則は、購入検討者からの手付金入金を確認した後に売買契約手続きに入ります。

そのため、例えば4月1日(月)に申込を取得して、4月4日(金)に契約をするとします。仮に時間を10時からの契約と決めるのであれば、4月3日(木)中に手付金の振り込みを確認する必要があります。

金融機関によっては、入金後、入金したかどうかを即確認することが出来ない場合もあります。そのため、このケースの場合には4月3日(木)の午前中までに振込手続きをしてもらう必要があるのです。

このように、契約日時を明確に決めておかないと、手付金の振り込みを確認できない場合もあります。そうなると、最悪の場合には契約が流れてしまう場合もあるのです。

購入希望価格と手付金の金額

中古物件ですと、値引き交渉をするのが当たり前と思っている人も多いです。事実、値引き「交渉」が1円も入らずに売買契約が成約することは、ほぼありません。

中には申込書で締結した売買金額に不満があると言い、契約日当日に値交渉をする人さえいます。

しかし、売買契約書はその場で簡単に作ることが出来ない場合があります。なぜなら、売買契約書には仲介した不動産会社の署名・捺印が必要であり、売買契約金額は印字してあることが多いからです。

つまり、契約日当日に売買契約書を変更するという事は、再度会社に戻り売買金額を印字し直して、上司の決裁の後に社印を捺印する必要があるということです。

そのような対応をする不動産会社は、ほぼないです。そもそも売買金額を下げる事を会社として簡単には了承しないでしょうし、社員を押印するためには、ある程度役職が高い人の決済が必要だからです。

そのため、申込に当たっての売買金額は、不安を一切残さないくらいまで購入検討者と協議して決めておきましょう。

手付金について

また、売買金額以外に、「手付金」についてもしっかり取り決めておく必要があります。そもそも手付金とは、以下のように契約がキャンセルになった時のペナルティとして、売主が買主から預かる金額です。

  • 買主側の都合でキャンセルする時は、手付金は没収となる
  • 売主側の都合でキャンセルする時は、手付金を返還し、更に手付金と同額を買主に渡す
売主側の都合によるキャンセルの時もペナルティが発生します。しかし、売主側からキャンセルを申し出ることはほとんどないので、手付金は基本買主側へのペナルティの意味合いが大きいです。

また、手付金額は明確に決まっていません。手付金は、「売却金額の20%が上限」とありますが、下限の設定はないので極端な話1万円からでも売買契約は結ぶことはできます。しかし、手付金が少額になると買主のキャンセルリスクが小さいので、キャンセルされてしまうかもしれません。

そのため、通常は「100万円」や「「売買金額の5%」などを目安として設定する場合が多いです。もし、買主から手付金を少額に設定したいと言われても、最低でも100万円以上は手付金を設定しておくべきです。