リノベーションとリフォームの違いは修繕するか付加価値をつけるか

昨今「リノベーション」という言葉が定着してきました。リノベーション物件専門業者もいるくらい、「リノベーション」という言葉は不動産業界では普通の言葉として使われています。ただ、似ている言葉として「リフォーム」という言葉もあるので、この2つの違いが分かっていない人も多いです。そこで今回は、リノベーションとリフォームの違いを解説します。

リノベーションとリフォームの違い

リノベーションとリフォームの違いは、宅地建物取引業法や建築基準法などで定められているものではありません。ただ、不動産業界の中ではこの2つの線引きはされています。簡単にいうと、リフォームは「劣化した分を元に戻す」ことを指し、リノベーションは「劣化したものを元の状態よりさらにグレードアップする」ということを指します。

リノベーションとは?

先ほど、リノベーションの定義は「劣化したものを元の状態よりさらにグレードアップすること」といいました。このグレードアップとは、単純に仕様・設備をグレードアップするという意味だけでありません。もちろん、そのような意味もありますが、とにかく元の状態よりも「使いやすく」「住みやすく」する状態のことをいいます。

例として代表的なリノベーションの工事内容と費用相場を記載します。

  • リビング・ダイニング(LD)と隣の部屋拡張をする工事:30~50万円前後
  • 室内の雰囲気をすべて「ブルックリンスタイル」にするため、全室の壁紙の張替え:30万円~60万円程度
  • 独立型のキッチンから対面型のキッチンに変更:50万円~100万円
  • 水まわり設備を全てグレードアップする:50万円~100万円
このように、単純な仕様・設備のグレードアップだけでなく、デザイン性の向上や機能性の向上もリノベーションになります。リノベーションの方がリフォームよりも大規模な工事になるため、費用がかかること多いです。

リフォームとは?

リフォームは、「原状回復工事」とほぼ同義です。つまり、室内で過ごして「劣化した部分」を、原状に戻す工事のことを指すということです。たとえば、以下のような工事内容です。

  • 劣化した部分のクロス、フローリングの張替え
  • フローリングや建具などの傷補修
  • 水まわりの劣化した分を元の設備に入れ替える
このように、リフォームはあくまで入居前の状態に戻すだけです。リノベーションと似たような「水まわり設備の入れ替え工事」なども行いますが、グレードアップするという目的ではなく、機能性が低下した設備を元の設備に戻すという意味合いです。

上述したように、リフォームとリノベーションは、根本的に考え方が異なります。そのため、たとえば中古物件を探しているときに「リフォーム済み物件」と「リノベーション済み物件」の2種類があったら、この2つの物件は根本的に違うことを認識しておきましょう。

いずれにしろ大事なことは、工事内容を聞くことです。どのような状態であったものを、どう工事したかによって、グレードアップしたのか原状回復なのかが分かります。

普段の使い分け方は?

英語本来の意味での違いを見てきましたが、実際にはどういう使い分けをしているのでしょうか。

・リフォーム/壁紙の張替え、システムキッチンやユニットバスの入れ替えなどの比較的軽微な工事
・リノベーション/間取りや水道管、換気設備の変更など構造を変えるほどの大規模な工事

2つの間の線引きはあいまいですが一般的にこのような使われ方をしているのではないでしょうか。

もう少し補足すると、リフォームは今まで不具合があったマイナス部分をプラスマイナスゼロの状態に戻すこと、リノベーションはマイナス部分を他の箇所も巻き込んで、より快適になるよう全体としてプラス部分を作りだすこと、というイメージでしょうか。

戸建での事例

リノベーションには大改造というイメージがありますが、実際は「キッチンを新しくするために水回りを一新させた」「2つの部屋の間にある壁を壊して大きなリビングにした」などが当てはまるでしょう。

このように、手を加えなくても良い場所はそのままに、使い勝手の悪かったところを改造することで、より機能的な住居へと変えることができます。

費用はどれくらい?

おおまかな費用でできることを紹介したいと思います。

・500万円~800万円

建物の間取りの大半を変更することができ、排水管などの工事もあわせて行うことができます。また戸建てであれば増改築も可能で、キッチンを配置換えし、新しいキッチンを導入できます。床に関しても無垢材のフローリングでナチュラルな空間を演出できるでしょう。

・800万円~1,000万円

上記のような間取りの変更に加え、耐震補強や外壁の劣化を解消したいという要望にも対応できるでしょう。サッシをすべて取り変え結露や騒音の対策をすることができます。さらに、外壁を遮熱性のある塗り壁にし、快適な空間を作り上げることができるでしょう。

下の2つのリンクは上のほうが500万円台の実際の事例、下が800万円台の事例となっています。参考にしてみて下さい。

リノベーションのメリット・デメリットは?

では、リノベーションのメリットとデメリットについて、どんなことが考えられるのでしょうか。リノベーションのメリットはもちろんお金はかかってしまいますが、時間経過とともに使い勝手の悪くなった部分を使い勝手の良いものに改造できる点なのですが、例えば「新しく家を持ちたい」という時にも特にメリットを発揮します。

新しく住宅を一から建てるよりも中古物件を買って、それをリノベーションすることで安く抑えようとすることができます。中古物件は土地代は変わらないにしても建物自体の価値は大きく下がることとなります。

建物の使える部分はそのまま残して、必要な部分にのみ手を加えることは木材などの材料費が節約できることにつながるでしょう。結果として安い費用で新築同様の物件を手に入れることができそうです。例えば古い柱などをあえて残し深みのある空間を作り出すこともできるでしょう。

また新しく土地を探す際、良い条件のものは既に家が建っているため見つけにくそうですが、中古物件込みではもともと立地条件の良いところに建てられていることが多いので、良い条件の土地を手に入れやすいでしょう。

一方、デメリットとして中古物件をリノベーションする場合、間取りはいくらか変更できるにしても、新築の場合に比べて自由度は低いと言えるでしょう。

また、見た目では見つけることのできなかった劣化した部分が見つかってしまい、それの改修のためにまた費用がかかってしまった、などということも考えられます。

新しい家を手に入れる際「新築」か「中古物件をリノベーションする」かはこのようなメリットとデメリットが考えられます。安心して新しい家を手に入れたい場合は「新築」で、費用を抑えたいのであれば「リノベーション」に分けることができるでしょう。

マンションの場合

マンションの場合でも戸建ての場合同様リノベーションすることで住みやすくすることができるでしょう。ただし、マンションでは専有部分と共用部分に分かれており、建物自体の根幹を成す柱などは例え自分の部屋の中であっても勝手に変えることはできません。

ある程度の制限がつく場合もありますが、部屋を仕切っている壁は壊すことができるので、中古物件を安く買いリノベーションすることで、新築同様のものを手に入れることもできるでしょう。

同様に見てみます

例を見てみます。

・500万円~800万円

狭い印象のあるDKを無くし、広々としたLDKを配置するように変更ができ、間に仕切りを付けることで子供部屋として使えるようになるでしょう。それに合わせて排水管なども一新できます。また、間取りを変更するだけでなく、キッチンやドアなどの色彩を統一させアンティークな仕上がりも可能です。

・800万円~1,000万円

上記のような間取りの変更に加え、さらにグレードの高い設備を導入できるでしょう。広いリビングにホームシアターを設置したり、高級なアイランド型キッチンを取り入れたりすることができます。

同じく上が700万円台、下が900万円台の例となっています。

特に気を付けること

メリット、デメリットですが基本的に戸建ての場合と同じことが言えるでしょう。費用については中古物件を安く手に入れ改造して、新築物件を買うよりも安く抑えることができます。

一方デメリットとして、やはり目につかないところに劣化が見られること、特にマンションの場合は古い物件であると耐震機能に不安を抱えている恐れがあります。購入の際には注意が必要でしょう。

また、上の段でも触れたとおり基本構造が変えられないという点では自由度は大きく下がるかもしれません。

流れはこのようになります

リノベーションする際の流れを見ていきたいと思います。

・どのような生活をしたいかイメージする
・予算を決めておく
・いくつかの業者に見積もりを依頼する
・その中で業者を決定し契約を結ぶ
・工事が着工する
・工事終了後チェックをして引き渡し

大体このような流れになろうかと思いますが、中古物件をリノベーションするならまずは物件の選定、マンションであれば途中管理組合へ届け出、など必要に応じて手順は増えることになります。

安く抑える方法

まずは、工事の前にしっかりと事前準備をして、予算と優先順位を決めておくことが結果的に費用を安く抑えることにつながるでしょう。いろいろなところに目が行きがちですが「ココとココだけは絶対やる」というような明確な目的を持てば、ぶれることなくスムーズなリノベーションができるのではないでしょうか。

業者にはそれぞれに強みが

リノベーションを扱う業者はたくさんありますが、その一つ一つの業者ごとに弱みや強みがあることでしょう。大手であれば豊富な施工実績があり、それまでの経験によりスムーズな工事が見込めそうです。

一方地元の工務店などは、融通が利きやすく細かな注文にも対応してくれそうですし、また大手にはない特定の専門分野を持っている可能性があります。

選び方とは

業者選びは自分達がリノベーションに何を望むかによって変わってくるでしょう。例えばデザイン性と機能性のどちらを重視するのか、などでも違ってきます。そのためには過去の施工実績から自分達のイメージと合っているかを見てみるのも良いでしょう。

また複数の業者から相見積もりを取ることも重要です。同じ条件での複数の見積もり価格を知ることで大体の相場を知ることができます。また値段の開き方にも注目したいです。ある業者だけがあまりに高すぎても問題ですし、逆に極端に低い業者も何か不安を感じてしまいそうです。

長い間住むこととなりますので、業者選びは慎重に行いたいものです。

比較をしてみる

見積もり依頼する際には直接その業者に連絡をすることとなるでしょうが、インターネット上でリフォーム会社を紹介してくれるサイトもあります。予算や条件などから要望にあった業者を紹介してくれるというものです。

まとめ

いかがでしたか。リノベーションという言葉の意味、それから実際に戸建てやマンションのリノベーションをする際のメリット、デメリットなどについて見てきました。

リノベーションでは古い住居を新しく生まれ変わったものとして再生させることができます。中古物件を購入してリノベーションすることで、新築同様の物件を安く手に入れることも可能でしょう。

しかし、建物の土台部分は以前のままとなるので、しっかりとした構造であるかは事前に確認することが必要です。また業者を選ぶ際にも複数の見積もりから検討をして、信頼できる業者を見つけ出すということが良い結果につながるでしょう。

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