マンションの売却時には、今のマンションを売って、新しいマンションを購入し住み替えるというパターンもあります。マンションの住み替え時の「売り時」は、通常のマンション売却時と似ていますが、住み替えならではの注意点もあります。

住み替えのタイミングはいつがいい?

まず、住み替えのタイミングはいつが良いかというと、マンションの「節目」を考えると分かりやすいです。節目というのは、たとえば築年数の節目や大規模修繕を行う年の節目になります。築年数についての詳細は後述しますが、大事なのは「購入検討者がマンションを探すときにどう検索するか?」を考えることです。今では、大抵の人はネット検索をして物件を探します。

たとえば、築年数だと「築5年以内」「築10年以内」など、5年が節目となります。そのため、現在築10年の場合には「築10年以内」の検索条件に引っかかりますが、築11年になるだけで「築15年」にしないと検討の土台にすら乗りません。そのため、5年の節目を超えそうなタイミングは、住み替えるタイミングといえるでしょう。

また、どのマンションも大体12年ごとに大規模修繕が行われますが、そのタイミングも住み替え時といえます。なぜなら、大規模修繕の直前や直後は、修繕積立金が上昇するリスクがあったり、一時金が発生するリスクがあったりするからです。その修繕積立金の負担が増える前に売ってしまうというのも一つの手なのです。

住み替えのタイミングで不動産を高く売る3つのポイント

前項で、住み替え時は「節目」を意識するといいましたが、住み替えのタイミングで不動産を高く売却するには、節目以外に以下の3点を抑えておきましょう。

  • 競合環境を考える
  • 築年数を考える
  • 先売り

この3点の中で、特に3つ目の「先売り」に関しては、住み替え時ならではの項目です。そのため、住み替え時には今の物件を「先」に売った方が、高く売れる可能性が高い点は認識しておきましょう。詳細は後述します。

競合環境を考える

競合環境は不動産を高く売却する上で非常に大事な要素です。特に、競合物件が多く出そうな分譲マンションの供給が多いエリアなどは、競合環境に注視してマンションの売り出し時期は考える必要があります。競合環境が良く、高く売り出しやすいタイミングは以下のタイミングです。

  • 周辺に自分のマンションと似た物件の売り出しが少ない
  • 周辺に自分のマンションと似た物件が高く売り出されている

マンションの売却金額は需給バランスによってきまります。そのため、供給が少なければ自分の物件の需要が増し、競合の金額が高い時も自分の物件の需要が増します。需要が増せば、自然と物件価格は上がっていくのです。

そのため、「いつか住み替える」と考えている人は、上記のような競合環境になったときにはチャンスと思いましょう。このときにマンションを売り出すことができれば、100万円単位で売却金額が変わるといっても過言ではありません。

築年数を考える

前項でも少し触れましたが、築年数は節目を考えて売却しましょう。以下は、東日本不動産流通機構に登録された、2015年の1年間で成約&登録されたマンションの築年数別価格です。

ご覧のように築20年目まで同じようなペースでマンション価格は下落します。ここで大事なことは、自分のエリアでの築年数別の下落率です。上記の表はほぼ等間隔で下落していますが、エリアによっては、ある築年数を境に下落率が大きくなるところもあります。

そのため、REINS Market Information土地総合情報システムで自分のエリアの成約事例を調べてみましょう。その成約事例を築年数別にみると、どこかでガクッと価格が下落する瞬間があるかもしれません。その瞬間が「住み替え時」です。

先売り

マンションを住み替えるときは先売りを選択した方が高く売れる可能性が高いです。そもそも先売りとは、「新しい家を購入する前に今の家を売る」ということで、この反対の「新しい家を購入してから今の家を売る」という方法を「後売り」といいます。
先売りと後売りは以下の点に違いがあります。

後売り 先売り
仮住まい 不要 必要の可能性が高い
ダブルローン 発生する可能性高い 発生しない

ご覧のように後売りになると、仮住まいとダブルローンに違いが出ます。なおダブルローンはリスクが高いため買い替えローンを利用したほうが無難です。
詳しくは「住み替えの場合ダブルローンと買い替えローンはどっちが得?」を御覧ください。

先売りをすると、新しい家にすぐ入居できなければ、一時的にどこかに仮住まいするというデメリットがあります。一方、後売りの場合には新しい家に入居できるので、仮住まいの必要はありません。

ただ、後売りは今の家が売れるまで、新しい家と今の家の住宅ローンがダブルで発生する可能性が高いです。一方、先売りはダブルローンの発生はありません。

なぜ、先売りの方が高く売れる可能性が高いかというと、ダブルローンが発生しないからです。後売りにするとどうしてもダブルローンの期間が出やすいです。仮にダブルローンになってしまえば、月々の負担が大きくなるので、1日でも早く今の家を売ってしまいたいです。

そのため、多少値引きされたとしても、その値引きに応じて売却してしまうことが多いのです。

一方、先売りの場合には、物件をゆっくり売ることができるので、無駄な値引き交渉に応じる必要がなくなるのです。

売却時の注意点

住み替え時に家の売却で注意するべき点は、以下の点です。

  • 仮住まいの可能性
  • ダブルローンの可能性
  • 資金計画

最初の2点、「仮住まい」と「ダブルローン」に関しては前項で解説したとおりです。もう一つ注意すべき点は、資金計画に関してです。これは特に後売りに関して注意するべき点になります。なぜなら、後売りするということで、実際にいくらで売却できるかが分からないのです。

たとえば、残債が3,200万円あった状態で、査定額3,200万円だったとします。そのため、「さすがに査定額では売れるだろう」という考えの元、新しい家の予算組みをしたとします。しかし、実際には査定額で売却できない場合もあります。

査定額で売却できないということは、予定していた資金計画が変わってしまいますので、手持ち資金の捻出が必要になるということです。このように、後売りの場合はいくらで売却できるかが読めないので、当初の資金計画から変更にならざるを得ない場合があるのです。

2020年問題

また、住み替えをするタイミングとしては、「今」であるという声が多いのは事実です。理由は、2020年問題が発生する前に売ってしまった方が良いからです。2020年問題とは、東京オリンピック終了とともに、今まで高騰していた不動産価格が下落に転じる可能性があるという問題です。

事実、以下のグラフのように、現在の不動産価格はかなり高い水準で推移しています。

首都圏マンション 平均価格

一方、マンションの契約率は以下の表の通り下がってきています。

首都圏マンション 契約率

平成28年のマンション契約率でいうと、以下のように推移しています。

  • 1月~3月:69.0%
  • 4月~6月:66.3%
  • 7月~10月:65.7%

マンション契約率は、マンションの売れ行きを占う重要な指標で、70%を境に好不調を分けるといわれています。ご覧のように、2015年まで6年連続で70%以上をキープしていましたが、2016年は70%を下回りそうです。

つまり、2016年時点で既に高騰している不動産価格に、消費者マインドが追い付いていないのです。

東京オリンピックが終了すれば、インフラ整備もなくなりますし、消費者マインドも一度リセットされる危険性があります。そうなると、マンション価格は下落する可能性があるため、まだマンション価格が高水準な「今」売却した方が高く売れる可能性があるのです。

家を高く売りたいなら不動産一括査定は絶対必須

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査定依頼できる不動産屋が多いという事は、それだけ自分の家を高く売ってくれる不動産屋に出会える確率が高いという事です。