離婚・マイホーム・住宅ローンの「オーバーローン」って何?

離婚・マイホーム・住宅ローン、そんなキーワードが気になる方必見!人生で大きな決断である離婚の際に新たな火種をを作らないために。様々な理由により離婚するのだから、その協議は簡単ではないはずです。その際に住宅ローンがオーバーローンであったとすると、さらに難航するかもしれません。ここでは、そもそもオーバーローンがどういったものなのか・オーバーローンであると何が問題なのかを説明したいと思います。

そもそもオーバーローンっていったい何?


そもそもオーバーローンという言葉は、あまり耳なじみのある言葉ではないのではないでしょうか。

まずオーバーローンという言葉を理解するためには、マイホームを購入しようと思ったと想定していただければと思います。マイホームを購入するその資金はどうやって準備するでしょうか?

住宅の購入資金は、「教育資金」、「老後資金」と並んで人生の三大資金と呼ばれるように、その額は大きなものとなります。そのため、その資金の一括支払いが可能な方は少なく、銀行で借り入れを行うことが一般的な流れになるのではないかと思います。

その際に借り入れるお金の金額が、購入するする住宅の時価を上回ってしまい、もしその住宅を売却したとしても、借入金を返済することができず、ローンが残ってしまうような状態をオーバーローンと言うのです。

ローンの返済が心配な方が借りる前に知っておきたい情報です

基本的には、ローンをして借り入れた資金を目的とは別の用途に使うということは認められていません。

中には一部を除いて何にでも使っていいよというローンもありますが、それはあくまでもそのように決まっているローンであり、使用目的が定められたローンに比べ貸出金利も高くなっています。勿論住宅ローンでも、借り入れたお金を別の用途使用することは認められていません。

でもそうなると、オーバーローンなんて発生しないことになってしまいます。

オーバーローンの条件

諸費用込みの住宅ローン

では、どのような場合に、オーバーローンは起こり得るのでしょうか?

それは、住宅の購入に係る諸費用も込みで融資を受ける際に起こります。
住宅ローンは住宅の金額だけでなく、住宅を購入する際にかかる諸費用額も借り入れすることが出来るようになっています。

例えば、3,000万円の住宅を購入しようと考えたとします。その場合には、3,000万円のお金を準備するだけでは、その住宅を購入することは出来ません。収入印紙や不動産登記にかかる費用(司法書士に依頼する費用)や購入した住宅への引っ越しの費用等の費用がかかります。

物件を購入する際のそれらの手数料は、新築では購入する物件の3~7%、中古では購入する物件の6~10%必要となると言われています。中古物件の方が高くなるのは、一般的に仲介手数料が必要となるからであって、新築でも仲介費用が必要な場合もあります。

つまり3,000万円の住宅を購入しようとした場合には、150万円~300万円程度は諸費用がかかってしまうのです。

頭金の準備不足

また住宅ローンを利用する際には、借入金額は購入価格の8割程度に抑え、残り2割程度は頭金として準備するべきとも言われています。

例えば3,000万円の住宅を購入する場合であれば、600万を頭金として準備することが妥当と言えるのです。

では600万円を準備できているとします。その場合には、購入額3,000万円+諸費用200万―頭金600万=住宅ローン2,600万となり、オーバーローンではありません。

しかし、600万円という金額は高額であるため、なかなか準備できるものではありません。もし頭金が100万程度しか準備出来なかった場合はどうなるでしょうか?

その場合には、購入額3,000万円+諸費用200万―頭金100万=住宅ローン3,100万となり、オーバーローンとなるのです。

貸す側の同意

もちろんこれには、金融機関がその金額でも返済に問題が無く貸し出せると判断した場合に限られ、頭金は少なくとも2割必要である場合やフルローン(購入金額=貸出金額)以上のローンを認めないといった場合も多々あります。

ただし貸す側(銀行)からするとローンは利子を生み出す資産であり、審査により返済が可能と考えられる顧客には、少しでも多く貸し出しを行い、融資残高を増やし成績を向上させたいという思惑もあります。

いつの間にかオーバーローンに!

また、いつの間にか借りていた住宅ローンがオーバーローンになっていたという例もあります。

それは、いったいどのような場合に発生するのでしょうか?

例えば、上記の例のように3,000万円の住宅を購入したとします。諸費用が150万円かかり頭金を350万円準備していた場合、住宅ローンを2,800万円で借り入れをしたとすると住宅の価格の3,000万円を下回っておりオーバーローンではありません。

しかし、このローンが利率2%で35 年ローンの場合、毎月の返済額は約92,000円となり、この返済を5年した場合、住宅ローンの残高はおよそ2540万円となります。

金額が大きいため、返済期間の初期は住宅ローンの残高の減少が非常に少ないのです。

ではその時の住宅の価格はいくらでしょうか?

都市部の良い立地でもない限り、住宅の価値は下がっているのが現状です。もし住宅を売却したとして、得ることが出来る金額がローンの残高を下回っていても何ら不思議ではありません。

例えば住宅の価格が2,400万円まで下がっていたとすれば、ローン残高を下回っている状態となっており、それはオーバーローンの状態であると言えるのです。

オーバーローンの何が問題なのか?

それではいったいオーバーローンの何が問題なのでしょうか?実は、オーバーローンをしているからといって即問題があるというわけではありません。金融機関に正式に申込みを行い、審査を通り、融資が発生し、正常に返済しているのであれば特に支障はありません。

問題が顕在化するのは、仕事や家庭の事情により売却が必要なった時です。家を売却するためには、住宅ローンを契約した際にその住宅につけられた抵当権が障害となります。抵当権があると、所有権は抵当権者(銀行)になるため、自由に売買が行えないことになります。

つまり住宅を売却するためには、抵当権を外す=住宅ローンを完済する必要があるのです。そのためには完済する資金を集めなくてはいけませんし、オーバーローンであれば売却価格<ローン残高の状態なので、その差額分は損失が出ることになるのです。

離婚時にオーバーローンの住宅は財産分与の対象にならない!?

オーバーローンの住宅について一番問題となりうるのが離婚する際の財産分与です。住宅ローンでは、借りる人とは別に連帯保証人が必要となることが多くあります。その債務者が複数いることがもめる原因となるのです。

多くの場合は、夫婦一方が債務者になり、もう一方が連帯保証人になります。では実際にその状態で離婚することになった場合、どのようなことが起きるでしょうか?

その住宅を売却することになった場合

まず基本的なこととして、オーバーローンになっている住宅の場合、売却価格よりもローン残高が多いので、その時点での経済価値はないものと判断されます。しかし債務は、債務者・保証人がそのまま責任を負うことになります。

例えばその住宅のローン残高が1500万円で売却価格が1,000万円のオーバーローン状態であれば差額の500万円が債務として残ります。つまり夫が債務者で妻が連帯保証人であれば、残った500万の債務についてそのままの責任を負い、離婚したからと言ってその責任から外れることはないのです。

売却してしまい、もう自分たちのものでもない住宅の債務を負担しなくてはいけないのです。これは気の進むものではないため新たな問題の火種となりえます。そもそも自己資金がある場合は売却出来ますが、自己資金が無い場合はすでに説明したように借入金が返済できず、抵当権が外せないため売却が出来ないことになります。

そのため離婚時には売却を諦め、資金の準備が出来てから売却するといったことも方法として考えられるため、夫婦間の離婚協議において長期的な計画をすることが必要となるのです。

どちらか一方が住居とする場合

例えば、妻(夫)が継続してその住宅に住み、夫(妻)がその住宅から出ていく場合はどうでしょうか?
この場合でも基本的には、手放す場合と同様で、住宅は価値が無いという判断ですので、財産分与の対象にはなりませんし、債務は債務者・保証人がそのまま責任を負います。

しかし、妻(夫)は居住する家があり、夫(妻)は居住する家が無い状態でローンの支払い義務があるのは不公平感が生じます。そこで、債務責任者を変更する手続きや、保証人から抜けるといった手続きを取ることが考えられますが、それらの方法が不可能な場合もありえるため、協議が困難となる場合もあります。

また夫婦が半分ずつの持ち分にしている場合や夫と妻の父にそれぞれ持ち分がある場合など所有権が複雑になっている場合もあり、より一層協議を難航させる要因となりうるのです。

しかしこの場合は、いざ売却しようとした時などには双方の同意が必要であるというということになります。
離婚後も連絡が取れるような関係性が残っている場合には良いのですが、離婚後の連絡が全くない場合や両者の意思が一致しないなどの場合には、売却が出来ずトラブルが生じる可能性がありますのでこの方法も注意が必要です

なお、そういったトラブルを避けるためには、離婚の際には分かれていた持ち分を金銭の授受等により、どちらかの名義に変更することなどが考えられます。

離婚時の財産分与の請求期間は?

離婚時に住宅がオーバーローンであった場合には新たな火種が生じる可能性を説明しました。しかし、離婚時の財産分与についてはあまりゆっくり考えてはいられません。

なぜなら財産分与の請求権は、離婚成立から2年間なのです。

「なんだ2年間もあるのかぁ」とお思いかもしれませんが、離婚したということはそこから新たな人生が始まるのです。離婚時は精神的な疲労も大きい状態です。そしてそれからの日々の生活はそれ以前と同じようにとはいかないでしょう。住環境が変わるかもしれません。日々の家事を配偶者に任せていた場合は、慣れない作業をする必要も生じますし、働いていなかった場合には仕事を探し働く必要もあり得ます。

離婚のいざこざをこじらせないために


離婚時における住宅(ローン)の取り扱い方には様々な方法があります。どの選択が正しく・どの選択が正しくないというものではなく、その夫婦ごとに異なっているのではないでしょうか。

しかし、上記のようにそのローンがオーバーローンであった場合には、その解決を困難にさせる可能性が高くなります。慌ただしい日々の中で、時間はあっという間に過ぎてしまうので、後腐れなく離婚するためにオーバーローンの住宅を含め財産分与についてはしっかり決めておくことが重要です。

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